社長の溺愛にとかされて

そうしていると、ピンポーンとインターホンを押す音がする、
その音も無視して、床に寝そべったまま。

すると、がちゃがちゃと音がして、カチっと鍵が開く音がした。

「玲緒奈!」

慎也が部屋に飛び込んでくる。

そう言えば、慎也には合鍵渡していたんだった。

「大丈夫か!」

横になっていた私を起こして、抱きしめる。

「ごめん」

どういった意味のごめんなんだろう。

何も反応せずに抱きしめられていた私の手から、
指輪が滑り落ち、転がっていった。