「は?あんたに感情なんてあった?」

驚くガブリエラだったが、すぐにまたマナに悪口を浴びせる。何百年ぶりに流す涙は、止めることができない。

「……You can rest assured.(安心して)I'll standby you all the time(僕は常に君の味方だよ)」

傷つき、泣き続けるマナはふわりと背後から抱きしめられ、目元を優しく覆われる。マシューだ。

「……ッ!」

マシューがそう言って抱きしめてくれたことが嬉しい。マナはまた涙をこぼした。

「えっ、コイツ誰?あんた天使のくせに人間と付き合ってるの?ないわ〜」

ガブリエラはお腹を抱えて笑う。マシューは、笑い続けるガブリエラを冷ややかな目で見ていた。

「マシュー……」

マナが小さく呟くと、「どうしたの?」とマシューは訊ねる。その声はとても優しく、マナの傷ついた心は少しずつ落ち着いていった。

「ごめん……」

「謝らなくていいよ。マナは何も悪くない」