「なぜ僕たちを待っていたんですか?」




リクは会長を真剣に見つめながら問う。そんなリクたちに生徒会長のチヒロは微笑み立ち話もあれだからと応接用の椅子へと案内する。




チヒロが前に座るが他のメンバーは作業用の机で様子を見守っている。




「もともと君たちには生徒会・・・いや、僕たちが先輩から引き継いだこの部活に勧誘しようとしていた。」





「なぜ僕たちにすぐ教えてくれなかったんですか?いや、そもそもなんで僕たちなんですか?」


ショウも疑問だったことを聞いてみる。





「生徒会はしきたりで学年のトップ1・2位で構成することになっていてね。生徒会のほうは何と言おうと入ってもらわないといけないものなんだよ。」






二人はその言葉に半分納得した。チヒロの話は続く。


「生徒会だけだったらすぐにでも教えていたんだけれど、君たちがこの高校の部活に興味を示すかどうかを試させてもらったんだよ。知っての通りこの高校は部活動にみんな興味を示さない。それどころか勉強さえよけれはそれでいいと考えている。君たちが勉強一色の生徒であれば生徒会だけ勧誘して部活には勧誘しないでおこうと決めていた。だが、君たちは・・・」



「興味を示しここへ来た。ということですね。」


リクが続きを答える。





「じゃあ僕たちは先輩たちが立ち上げた部活に入れるということですか?」




「「よっし」」

二人はこれからの高校生活が楽しめそうだとこぶし同士を合わせる。



「もちろんだ。ただ、この部活には続けていく条件がある。ヨウ、例の紙を持ってきてくれ。




「分かった。」



口の字に並んでいる机の左の席に座っていた一人にチヒロは呼びかける。会長はどっちかというとがっしりしているが、ヨウは背が高く細身で見事に金髪に染まっている。


生徒会は髪の派手な先輩が多いのか・・・?




「僕は副会長の新塚ヨウだ。よろしく。まずはこの紙を呼んでくれ」





一枚づつ配られた紙を二人は読んでみる。