リクの新入生代表の言葉も終えて、クラスごとに教室へ戻る。席準も入学式と同じく出席番号順に指定されており、自分の名前が書かれた位置に座る。やはりリクとは席が前後だった。





「みんな席に着いたか?今日からこの特進クラスを担当する岡だ。よろしく。さて、入学式を終えて一人づつ自己紹介と行きたいところだが、みんなこの後塾とかで忙しいだろうからはぶかせてもらう。早速だが、入試の順位が出ているから配っていく。この高校は変わっていて、順位が下がれば学年ごとにクラスが変わることになっている。このクラスも入試の成績順で決められた上位クラスだ。これからも順位を落とさぬよう励んでくれ。では、名前を呼ばれた奴から取りに来い。撮りに来た奴から帰ってもいいぞ」





担任の言う通り同じクラスなのに碌に話もせず成績表をもらった生徒から退席していく。ショウは違和感を覚えつつ呼ばれるのを待つ。


「野村ショウ。」


呼ばれたので取りに行く。表を見ると2位という数字が書いてある。(今回もやはり2位だったか。手ごたえがあったがリクにはかなわないな)





「ショウ、今回も2位か?」





「そうだよ、悔しいがいつものことだから仕方がない。それよりも入学式に話していたことを教えろよ」





「それもそうだな。でも・・・」




ふと見渡すと担任も退席し周りの生徒もいないことに気づく。隣の教室や廊下まで静まりかえっている。まるで早く学校から出で行けと言わんばかりだ。




「腹も減ったしどこか店に入るか。」




「おう、じゃ話はそこで。」