幼なじみの不器用な愛情

「華~!久しぶり」
「華、元気になったの?」
華は退院してから一週間後には大学に戻った。
翌日からはバイトにも戻る予定だ。
「うん。元気元気!お医者さんもびっくりするくらい元気。」
「よかったね~。」
「ありがとう。」
大学の友達が次々に華に声をかける。

「先輩」
すると春に入学したばかりで華に告白して連絡先を聞いてきた男子が華に声をかけた。
「体調、崩してたんですか?」
「うん。ごめんね、連絡返さなくて。」
「いいえ。体調、気を付けてください。」
「ありがとう。」
華が愛想笑いを向けてその場を去ろうとするとその男子が華の腕をつかんだ。
「どうしたの?」
華はこういう状況にあうことも多い。ある程度の交わし方は心得ているつもりだ。
でもあまりに強い力に華は一瞬うろたえた。
「痛っ・・・」
華が怖がり男子生徒を見る。