「ほらっ」
隆弘は自分が着てきた上着を華に着せた。
180㎝ある隆弘の上着は華にはワンピース状態になる。
「ちょっと待ってろ。」
そう言って隆弘は自販機で温かいココアを買ってきた。
「行くぞ」
華の手にココアを渡す。
「あっつ!」
冷え切った手にはかなり熱く感じるココアに華は隆弘の上着の袖にすっぽりと自分の手を入れてその上からココアをもった。
「あったかい・・・」
「行くぞ。」
「うん」
隆弘は後ろを歩く華を振り返りながら自分の車の方へ向かった。
「車」
危なっかしい華の安全確認も隆弘は怠らない。
「ほら」
隆弘が助手席のドアを開けた。
「ありがとう。」