幼なじみの不器用な愛情

華はまだ眠っているようだった。
そっと華の手を握る。顔色も手先の色まで悪い。唇も紫色になっていた。

この場にいると隆弘は余計に無力に感じる。

自分には何もできていない・・・



「伊崎さんですか?」
「はい」
「私、高梨さんの治療を担当しています、和田と申します。」
「お世話になっています。」
医師は若く見える柔らかい雰囲気の男性だった。
隆弘が立ち上がろうとすると「座ったままでいいですよ」と声をかけた。
「高梨さんは貧血と脱水が見られました。それ以外にも検査をした結果様々な数値が基準値よりも低下しています。簡単に言えば過労といったところでしょうか。服薬で数値のある程度の回復は見込めると思います。」
「・・・そうですか」
ひとまず隆弘がほっとして華を見る。