幼なじみの不器用な愛情

「付き合ってるの次のうれしい報告も待ってるからな。」
「・・・はい」
店長がにやけて隆弘に耳打ちすると隆弘は耳まで真っ赤にして返事をした。

昔話に花が咲いて気づけば夕方になっていた。

「じゃあな。また来いよ。絶対にな。」
元は働いていたスタッフだけにみな後片付けもかなり手際が良く早かった。
華たちも懐かしい気持ちのまま片づけを手伝い店を後にした。

隆弘の車に乗り込み華は大きくため息をつく。

「疲れた?」
「うんん。本当に楽しかった。本当にありがとう。」
華はそう言って隆弘の頬に口づけた。
「どういたしまして。次、俺の実家でいいか?」
「うん。」
朝よりも緊張のほぐれた表情の華をのせて隆弘は実家の方へと車を走らせた。