幼なじみの不器用な愛情

「実は最近この店の第二次ブームが来ててさ。今の繁盛もみんながいてくれたからだと思ってな。今日は俺のおごりだから、必ずまた来てほしいんだ。その時は俺はもうおごらないけどな。こうしてみんなが集まってくれるような場所でありたいんだよ。」
店長が一人一人と懐かしい話で盛り上がる中、華は隆弘の隣でまだ泣いていた。
「止まんない・・・」
涙を拭きながら言う華に隆弘が華の頭を撫でる。
「ずっと気にしてたんだろ？ずっと申し訳なくて仕方なかったんだろう？ほっとしたんだよな。よかったな。華。」
隆弘が華に優しく微笑む。
「ありがとう」
「いいえ。」
隆弘がこうしてみんなに会う機会を作ってくれなかったら一生後悔したままだった。
思い出すたびに心がずきずきと痛むままだった。

そう思うと本当に心から隆弘に感謝する華だった。

「お前たちもまた絶対に来いよ？」
店長が二人のもとへ来る。
「もちろんです。」
「はい」