幼なじみの不器用な愛情

少しして華から体を離した。
「行こう。大丈夫だよね。」ともう一度、隆弘に華は微笑んだ。
「あぁ。」
隆弘は華の荷物を右手に持ち、左手で華の手をとった。

隆弘の運転で今日は地元へ向かう。

「好きなの飲んで、食べて。」
少し前に隆弘が図工の授業に使ったお菓子の箱の中身たちがごっそりと車には用意されていた。
「ありがとう」
華の好きな飲み物も用意されている。
「行こうか。」
「うん。」

華の好きな曲が流れる車内。

華はふと運転する隆弘を見た。
今日は白のＴシャツの上に青のシャツ、黒いパンツというラフな格好をしている。
サングラスをして少し茶色に染められた短髪をセットしていて・・・かっこいい。