幼なじみの不器用な愛情

5年前よりもかなりきれいになっている。
以前よりも痩せて、輝きを増して見えるのは久しぶりにその姿をみたからではないと隆弘は思っていた。
華は体育館の入り口で立ち止まったまま隆弘を見ていたが、持っていた大きな段ボールがバランスが崩れて落ちそうになり、慌てて隆弘から目線を外した。

お互いに何を話したらいいかがわからない。

隆弘は華から無言で持っていた段ボールを預かり、すたすたと花かごを設置する予定のステージに上がった。

華はその後ろを黙ってついていく。

以前よりも大きく、たくましくなったように感じる隆弘のスーツ姿に胸が高鳴るのを感じた。


「ほかには?」
「へ?」
「ほかに運ぶものあるのか?」
「うん・・・車に・・・」