Dangerous boy

そんな楽しい事しか考えていないから、週末が来るのが、あっという間だ。

「なんだか心、変わった。」

「えっ?」

環奈が後ろから、とんでもない事を言い出す。

「変わってないって。」

「うんにゃ、綺麗になった。」

そんな事、思ってもみなかったと、デスクに置いてある鏡を見る。

「ほら、肌がツヤツヤしていると思わない?」

「うーん。」

自分では分からない変化に、少し戸惑う。


「原因は、部長?」

環奈の囁きに、体が反応する。」

「まさか!」

振り返った時、環奈は舞台に立つヒロインみたいに、人の恋愛に酔いしれていた。

「またまた~。照れちゃって。」

それを見ながら、私と部長の関係を知っているのは、環奈だけだと願いたかった。


「あのね、環奈。」

「なに?」

私は、環奈の腕を掴み、引き寄せた。

「私、部長とは何でもないから。」

「そうなの?」