Dangerous boy

公園から去って行く尚太君を、姿が見えなくなるまで、見送った。

尚太君も、私が見えなくなるまで、手を振ってくれた。

何も、心配する事はない。

私と尚太君の気持ちは、間違いなく繋がっている。

周りがなんと言おうと、それだけは胸を張って言おう。


私は背伸びをすると、空を見上げた。

星が綺麗に、瞬いている。

「うん。よし!」

尚太君と会った事で、元気をチャージした私は、クルッと振り返って、家に向かった。

なんだか、明日の事を考えても、楽しいモノしか思い浮かばない。

この勢いで、どうにか週末まで、モチベーションが持ってほしいものだ。


そして、こんな事も思った。

恋をすると、こんなにも毎日が楽しいのかと。

今迄は、相手に嫌われないようにとしか、考えた事なかった。

どこかで、精神的に疲れていたかもしれない。

でも今は、尚太君の事を思い浮かべると、何かしてあげられる事はないか、それだけが思い浮かんでくるのであった。