Dangerous boy

「もし、心の家に泊りに行ったら……」

「えっ?」

「……使わせて貰おうかな。」


なんだか、頭の裏がくすぐったい。

付き合うって言う事は、そう言う事もあるって事だ。

いや、それだけじゃない。

部屋に泊るって事は、その……

その後の事も、あるわけで……


「うん。どうぞ。」

何も同じシャンプー使いたいって言われただけなのに、顔が赤くなる。


「ああ、心。顔、赤い。」

「えっ?何で分かるの?」

「ここ、ライトあるもん。」

見上げると、ブランコの側に、ライトが置いてあった。

「エッチな事、想像してたんでしょ。」

「してないよ!」

「本当かな~。」

本当は、してたかもなんて、口が裂けても言える訳がない。


私が困っていると、尚太君が静かに、私の手を握ってくれた。

「それだけじゃないよ。」

「尚太君……」

「心は、一人暮らし?」

「うん。」