Dangerous boy

会社がある平日は、尚太君に会えない。

飲みに行っても、お客さんが多くて、ゆっくりと話す事もできないから。

お店の半分は、尚太君目当てに来ている女性だと思うと、怖くて行けないって言うのもあるし。


会いたい。

でも会えない。

そんな気持ちは、私だけじゃないと分かったのは、週も半ばに入った頃だ。


お風呂から出て、髪をドライヤーで乾かし終わった頃だ。

尚太君から、Lineが届いていた。

【今から、会えない?】

今からお店か。

ちょっと、準備に時間かかるな。

【少し遅くなるけどいい?】

【何で?】

【準備に、時間かかる。】

【近くの公園にいるから、そのままで来て。】


私は窓のカーテンを開けた。

マンションの近くに、小さな公園があって、そこに尚太君はいるみたいだ。

とは言っても、部屋着では外に行けないから、一応洋服に着替えて、公園へと急いだ。