Dangerous boy

彼は私に気づくと、同級生に見つからないように、ウィンクをくれた。

そして私の胸はまた、ドキンッと彼に反応する。

”尚太君が好き”と、体が反応しているのだ。


「小暮さん。」

「なに?」

「……尚太君の彼女、私でいいんでしょうか。」

それを聞いた小暮さんは、カウンターのキッチンから、私の覗き込んだ。

「小暮さん?」

「じゃあ、俺にしとく?」

私が目を丸くしていると、慌てて尚太君が走ってきた。

「オーナー、俺の彼女に何やってるんですか!」

「はははっ!案の定、走って来た。」

小暮さんは、尚太君が怒っているのを、楽しそうに見ている。


「オーダーです。」

「OK!」

返事をすると、オーナーは中のキッチンへ行ってしまった。

私はまだ、答えを貰っていない。

その答えは、尚太君がカクテルを同級生に持って行った後、知った。


「あれでも、私でいいんでしょうか?って言う?」

私は微笑みながら、頭を横に振った。