何か話を聞いていると、ホストに貢いだ女の子みたいに聞こえる。

「……もしかして環奈。ホストと付き合ってたの?」

「まさか!」

環奈は、全力で否定した。


「いくら私でも、ホストに貢いだりしないし、付き合ってるなんて勘違いしないよ!」

「それはそうだね。」

私は環奈の背中を摩った。


「じゃあ、相手は普通のサラリーマン?」

「ううん、バーテンダー。」

「バーテンダー!?」

一瞬、尚太君が浮かんだけれど、うん。

バーテンダーって、女慣れしてる感じがする。


「で?どこの店?」

「聞いてどうするの?」

「もちろん、抗議してくるのよ!」

そして、またじわーっと涙を浮かべる環奈。

「やっぱり持つべき物は、友達よね。」

「そうだよ。」

私は、すっかり戦闘モード。

「で?相手は誰?」


環奈はそこで、衝撃の名前を出した。

「sunsetって言うお店の、尚太。」

「えっ?」