Dangerous boy

「心、Lineで店に来るって言ってたのに、まだ来てないし。もしかしたらと思って、外に飛び出したんだ。」

それを聞いたら、さっきの事を思い出してしまって、また涙が流れてきた。

「心……」

すると尚太君は、私の事を優しく、抱きしめてくれた。

「ごめん。俺がもっと早く気づいて、外に出ていれば……心が泣く事もなかったのに……」

耳元で尚太君の優しい声を聞いていると、だんだん力が抜けてきた。


「尚太君……」

「こ、心?」

全身の力が抜けて、その場に崩れ落ちそうになった私を、尚太君は抱きとめてくれた。

「心、心!心!しっかりしろ!」

尚太君の声が、だんだん遠くに聞こえる。


ああ、私……

このまま、どうなっちゃうのかな。

そう思いながら、意識も遠くなっていった。