「おはよう!そんなに驚かなくてもいいんじゃない?」

「だって、突然だったから……」

「あの時、あなたすごい顔をしていたわよ」

イチョウの葉の色を戻し、キャサリンはハリーの驚いた顔を思い出して笑う。すると、ハリーに頰を両手で包まれた。

「ストップ!」

ハリーがそう言った刹那、キャサリンの口がハリーの口で塞がれる。こんなキスは嫌ではなく、キャサリンは何度もハリーとキスを交わした。

「それじゃあ行こうか」

「ええ」

ハリーと手をつなぎ、キャサリンはサバトへと向かう。サバトの会場は、人に見つからないようにするためイギリスの田舎にあるとある森の中で行われる。

キャサリンとハリーは学校の図書室へと向かう。数百冊以上の本が大きな本棚に入っている。その中からハリーは迷うことなく一冊の本を取り出した。アンティーク調の美しい本だ。

キャサリンとハリーはその本に手を重ねて置く。そして、呪文を唱えた。

「ヴィアッジョ!」