さっき、いちおう彼氏のフリをしてくださいとは頼んだけど、本当にやってくれるか心配になってきた。
ど、どうかこの場の空気を読んで彼氏だと言って…!!
「そーだよ。俺が杞羽の彼氏だけど何か?」
き、きたぁぁぁ……!!
先輩ナイス、ナイスファインプレー…!!
千里は面を食らったような顔をして固まった。
かと思えば。
「それなら杞羽のこと俺より詳しいよな?」
「……まあ、それなりに知ってるつもりだけど」
えぇ、先輩そんな挑発に乗らなくていいのに……!!
ってか、わたしのことぜったいそんな興味ないし、知らないでしょ!!
「んじゃ、まずは手始めに杞羽の好きなところは?」
い、いきなり難易度高めなところをせめてきた。
先輩なんて答えるの……!?

