「……言ったね。んじゃ、いーよ」
「それじゃ、今すぐわたしの部屋に来てください!」
寝起きの先輩をベッドから引きずり出して、そのままわたしの部屋へ。
部屋に入る前に先輩にある程度説明しておかないと。
「い、いいですか!今わたしの幼なじみがリビングにいるので、何を聞かれてもわたしの彼氏って答えてください!」
「杞羽って幼なじみいんの?」
「いちおういます……。口うるさくて過保護な幼なじみです」
「へぇ……。それって男?」
「男の子です、同い年の」
「……ふーん」
なんだかすっごく冷めたような、興味ないみたいな相槌が返ってきた。
先輩のほうから聞いてきたくせに。
まあ、寝起きで機嫌悪いからと言われればそうかもしれないけど。
こうして、千里が待つリビングへ。

