身体をどんどん後ろに下げて、気づいたら真後ろは壁。
目の前には迫りくる先輩……。
しかも上半身だけ裸だから妙にセクシーというか、色気がすごすぎるというか…!
こんなのわたしには耐えられない……!
「……んー、だって俺いまからお風呂入るとこだし」
「じゃ、じゃあ今すぐ入ってください!」
「えー、でも杞羽は俺の裸見たくて来たんでしょ?」
「な、なななっ!!そんなわけないです!!」
ぜったいぜったい面白がってる。
あわてて両手で自分の顔を隠すけど、その手は簡単に先輩に取られてしまう。
「杞羽チャンはイケナイコだね」
「なっ、……うっ……」
最近気づいた。
先輩が"杞羽チャン"って呼ぶときはだいたい危険。
目の前にある先輩の裸を見て心臓がバクバク。
見ちゃいけないのに、目に入ってきてしまう。

