お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




こんなのぜったいおかしい。
おかしいはずなのに、先輩に甘いことをされると身体がいうことを聞いてくれない。


どうせ、わたしが好きだからこうやって触れてくるわけじゃないのに。



気まぐれで、自由で自分勝手。

性格に少し難があったとしても、誰もが羨むようなルックスの持ち主。


そんな人が、わたしみたいなのを本気で相手にするわけないし、こういうことだって色んな女の人としていそうだから……。


なんか少し……ほんの少しだけ胸のあたりがモヤッとした。



何も経験がないわたしと、
あきらかに経験豊富そうな先輩。


なんだかこの差が少し虚しく感じた。


……なんでだろう。


「へぇ……耳弱いの?」

「ち、ちがっ……」


「違うなら、もっと攻めていい?」

「っ……、ダメ、です」


精いっぱいの抵抗を表すように、先輩の瞳をジッと見つめた。