お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




うぬぬ……こんなあわてて勝手にドキッとしてるのはわたしだけなんだ。


先輩からしてみれば、女の子とこんなふうに触れるのは朝飯前って?


だって、ぜったいモテるから女の子の扱いとか慣れてそうだもん。


「きーう」

「ひっ……!!な、なななんですか!!」


「いつまで俺の腕の中にいるの?」

「は、離れます、から!!」


先輩の胸板を押し返して、なんとか距離を取った。

そして2人でマンションを出て、なぜか一緒に登校。


マンションから学校までは徒歩15分ほど。
電車やバスなど使わなくてもいいのが便利だなぁと。


そして、遅刻せずになんとか無事に学校に着いた。


「おはよー。最近遅刻ギリギリだねー」

「お、おはよ沙耶」


教室に入り席に着くと、後ろに座る沙耶が机に折りたたみの鏡を立てて唇にリップを塗っていた。