お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




もう。
これくらい自分でやってくれたらいいのに。


「もうちょっとかがんでください」

「ん」


先輩って身長いくつなんだろう。
わたしは150センチないから、先輩との身長差がすごいっていうか。

たぶん170センチ後半はありそう。


つま先立ちをして、
ネクタイをきちんと結び直してあげる。


「はい、できました」

「ん、ありがと」


ネクタイに夢中で、出来上がってパッと顔をあげたら、意外と先輩の顔が近くにあってびっくり。


「うっ、あ……っ」


しまいには、つま先立ちからバランスを崩して先輩の胸に飛び込んでしまった。


「どーしたの?」

「……やっ、な、なんでも」


というか、近い近い……っ!
目の前に先輩のネクタイがあるし、腕とか腰のあたりに回ってるし。


控えめに先輩の顔を見たらキョトンとした顔をして、なんともなさそう。