お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




ドキドキするなって自分に言い聞かせるけど、目の前にいるのは顔だけはかなり整ったイケメン。
性格は除いて。


男の人にあんまり免疫がないから、こうして近くで見つめられるだけで耐えられない。


「へぇ……なかなかいい顔するじゃん」

「へ……?」


「嫌いじゃないかも」

「は……い?」


ダメだダメだ騙されるな……!!
イケメンの仮面に惑わされちゃダメだ…!


「なんなら困らせて泣かせたいかも」


な、なんだこの人……。
わたしが想像してる100倍以上ヤバい人かもしれない。


「あ、ありえないです……っ!!」

「……っと、乱暴だね」


目の前の先輩のネクタイをグイッと引っ張ってやった。

そのまま先輩が少しバランスを崩して、壁に両手をついたせいでさらに逃げ場がなくなる始末。



「もしかして泣かされたい?」

「んなっ!!」