お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




すると意外とすぐに既読がついた。


何か聞かれるかなって少し期待してた。
誰と一緒とか、何時ごろ帰ってくるのとか、杞羽がいないと嫌だとか。


何かしらそんな言葉を期待してたけど、それはあっけなく崩されてしまう。


【ん、わかった。
俺も今日帰り遅いからいーよ】


反対にこっちが聞きたくなった。
誰と一緒なのか、遅いって何時ごろなの……とか。


……って、なんでわたしがそんなこといちいち気にしてるの?



別に暁生先輩が誰といたって、こっちには関係ない話なのに。


既読をつけて、これ以上返信ができなくて画面を見つめたまま固まる。


そして気づいたらメッセージの明るい画面から真っ暗の画面になっていた。



「おい、どーした。急にそんな暗い顔して」


千里に声をかけられてハッとした。

えっ、わたし今そんな暗い顔してる?


「い、いや……なんでも、ない」

あわててスマホをポケットの中にしまいこんだ。