お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




「きょ、今日は暁生先輩用事あって、一緒に帰れないだけ…だもん」


無いなりに知恵を振り絞って考えた言い訳。


もしかしたら嘘ってバレるかもしれないけど、今はとりあえずこれで乗り切るしかない。



「ふーん。ならちょうどいいわ」


「えっ、ちょうどいいって」


「今からウチに帰るぞ」


「ウチって??」


頭の上にはてなマークを浮かべるわたしにお構いなしで腕をつかんできて。


「決まってんだろ。杞羽を連れ戻しに来た」


「は……はぁ!?えっ、やだやだ家には帰らないんだから!!」


つかまれた手をブンブン振って抵抗するけど、全然敵わなくてビクともしない。



「家の近くのパンケーキ屋でパンケーキ奢ってやるって言っても?」


「うっ……」


食べ物で釣るなんてずるいし卑怯だよぉ……。


わたしの実家の近くにあるパンケーキ屋さんはとても美味しくて有名なお店。