お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




だから、拗ねるみたいに唇をムッと尖らせて頭から布団を被ろうとしたのに。



「その拗ねた顔……かなりくるね」


なんて、ちょっと甘いセリフを吐き捨てて、わたしの手をつかんできた。



「なんかなー……杞羽って俺を簡単に狂わせそう」

「くる、わせる……?」


「そー。
ふとしたときに、なんか欲しくなるんだよね」


「えっと、それはどういう……」


「可愛い杞羽をもっと見たくなるってやつ」

「っ、」


すごくすごく心臓に悪すぎる。

先輩が放つ"可愛い"は、まるで魔法がかかってるみたいに、胸を簡単にドキドキさせることができてしまう。



「……せっかくだから、もっと」


「え……っ、な、なんで……覆い被さってくる、んですか……っ?」


ギシッとベッドが軋む音がしたときには、もう手遅れ。


「可愛い杞羽チャンを見せてもらおうと思って」