お隣のイケメン先輩に、365日溺愛されています。




自分の部屋のベッドまで運んでもらえた。


ベッドの柔らかさは心地いいはずなのに、なんでか先輩に抱っこされてるほうが心地よかった……なんておかしいのかな。


先輩の温かい体温から、急にベッドの冷たいシーツの上に乗せられてちょっとさびしい。


……なんか、風邪のときって人に甘えたくなったり、人がすごく恋しくなったり。


だから、だるくて今にも意識が飛びそうなのに、手が自然と暁生先輩のほうに伸びていた。



「なーに、この手」


今わたしが頼れるのは……暁生先輩しかいない。


「そばに……いてくれない、ですか……?」


自分でもびっくりするくらい、か細くて甘えたな声。


「へぇ……そばにいてほしいの?」


「先輩しかいない……から」


自然と言葉が出てきたのは事実だけど、なかなか大胆なことを言ってるから、そこは素直に聞いてくれたらいいのに。