「…お…りお…里桜?もしかして…、眠い?」
「…えっ?あ、ううん。そんなことないよ」
いけないいけない。
ちょっと飛んでた。
「…そう?ならいいけど。何食べる?俺の奢りだし何個頼んでもいいからね?」
よしよしとわたしの頭を撫でる柊にぃは相変わらずわたしには甘い。
わたし“には”、ね。
笑顔ではないものの、その表情はすごく穏やかだ。
この表情を一番多く見れるのは妹のわたしの特権だったりする。
「…わたしはいつも頼んでるミルクティーとミルクレープでいいよ。調子乗って食べ過ぎるとお腹壊しちゃうもん」
ここのお店は美味しいけれど、そういう罠があるんだよね。
以前お腹を壊したとき、苦い思いをしたことをを思い出す。



