そもそも、これはわたしの注意力に欠けていたことが原因なんだから、出来る限り自分の力でなんとかしないといけない。
それに、ここでパパに頼ったら、なんかあいつに負けたみたいで嫌だ。
あんな性悪腹黒男になんて、誰が負けるもんですかっ。
「…お…りお…里桜っ!」
「……へっ?あ…実花ちゃん。おはよう…」
「……昨日よりも元気ないね。もしかしてまた寝坊でもしたの?」
じーっとわたしの顔を覗き込んでくる実花ちゃん。
……寝坊はしてないけどね。
っていうか沙莉の家に泊まった時は、起床時間を過ぎると容赦なく叩き起こされる。
まあ昨日みたいに疲れている日は少し大目に見てくるれけれど。