* * *
あ、ここだ、資料室…
当たり前だけど、初めて来た。
ガラガラ…
「し、失礼しまーす…」
おそるおそる扉を開いて中を覗いてみるけれど、誰もいない。
……ていうか、
「汚い……」
床にはほとんど散らばっていないものの、10畳ほどの空間に縦に3列に並べられた棚には無造作に紙が積み上がっていて、それはそれはひどい。
正しく未知の空間っていう言葉そのまま。
「……やっぱりやりたくなくなってきた」
手伝ってくれるっていう人だっていないみたいだし、どっからやっていいのか取っ掛かりもつかない状態だ。
多分、手伝うって言った人もこの状況を見て逃げちゃったんでしょ。



