……げっ。


何故よりにもよって今日というこの日に、朝からあいつの顔を見ないといけないんだろうか。




今日は家に誰もいなかった上に、目覚ましをかけ忘れて、沙莉から電話がかかってくるまで爆睡していたわたし。


もちろん朝ごはんを食べてる時間なんてなくて、急いで制服に着替えて髪をセットして家を出た。




「もう、いつまでふてくされてるのよ?大体ね、目覚ましかけ忘れたのも寝坊したのも、徹夜で“あれ”をやってた里桜のせいでしょ」


呆れた顔でばっさり切り捨てる沙莉。


うぅ……それを言われたら返す言葉がない。




「でもでも…!わたし、遅れたの5分だよ…!?それなのに、なんであいつがいるの…!?」


「そんなの私に言われても知らないわよ。それに、そんなに嫌なら見なければいいじゃない」


「……」