どれぐらいぶりだろう、わたしが“ゆうみ”になるのは。


中学に入ってわりとすぐに辞めたから、多分3年近く経っていると思う。




当時のわたしは二足のわらじどころか、三足ものわらじを履いていた。


その一つが海くんに言われた“ゆうみ”。


ゆうみは平たく言うのであれば“モデル”だった。


ただ、わたしにはそういう華やかな世界は正直言って苦手だったし、最初のきっかけも海くんと撮影するはずだった子が急に来れなくなったときに代役という形で呼ばれたことだ。


最初は断ろうと思っていたけど、大好きなお兄ちゃんが困っていると思うと断ることができず、その一回限りの約束でわたしは代役の話を引き受けた。




……けれど。


なぜか…なぜかは知らないが、そのときの担当してくれたカメラマンさんがわたしを気に入ったらしく、モデルになってみないかというお誘いを受けたのだ。