…多分、実花ちゃんと葵ちゃんがいたからだろうな。


さっきの目線はちゃんと後で説明しなさいよ的な視線だったもん。


まあ最初からそのつもりなんだけど…




どっちにしても時間がなかった。


海くんに指定された時間まで後二時間もない。


特に実花ちゃんはもっと色々聞きたそうな顔をしていたけれど、自分のお会計の分だけ沙莉に託してささっとお店を後にした。








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「……ねえ、沙莉。色々と気になるんだけどさ。結局里桜って本当に彼氏がいるの?なんかいるっていう割にはなんか曖昧な返事ばっかだったよね」


「それ、私も気になるっ」


「……」

「……」


「……いるわよ」


「え、マジなの。冗談とかじゃないよね?」


「…この状況で嘘ついてどうすんのよ」