“好き”
誰が、誰を……?
わたしが……、あいつを……?
……っ、ううん、ううん、そんなこと絶対にあるはずが……っ。
『……それ以上言うと、その口塞ぐぞ?』
『お前、昨日のキスのこと、気にしてたんだ?』
『俺は、お前の弁当が食べてぇの。わかったか?』
『……ありがとな、弁当。マジで嬉しい』
『お前の頭の中、俺でいっぱいにしてやりたい』
『───気まぐれじゃないって言ったら?』
『お前は…本当に俺のことが嫌いだよな……』
『……里桜、こっちに来い』
『………バカ。こんなときくらい強がんな』
あいつのわたしに向けた言葉や表情がいっぺんにぐるぐると頭の中を駆け巡る。
そして、同時に心臓もいつもの速さの倍以上で音を立ていた。



