私にとって貴方は

慌てて自分のお腹を抑える。



男が笑いを堪えている。


(堪えきれてないんですけど)




「……ねぇ」



「ああ、悪ぃ。これ、食べるか?」




未だに笑っている男が朝ごはんを差し出してくる。





(いやよ。そんな得体の知れないもの。…でも…)




近くに行くともっと美味しそうな匂いが増す。

無意識に唾をゴクンと飲み込んだ。




「………食べる」