とだけ言った。




菜乃花と龍樹は、とても嬉しそうにしながら、ありがとうと言った。はず。




なんではず、としか言えないのかと言うと、私が顔を下に向けてしまったから。





私だってずっと好きだったのに、祝福なんて、できるわけがなかったんだ。





その後は、何を話したかなんて覚えていない。





苦しくて、辛くて、早くHRが始まることを願いながら話をしていたら、いつも一緒にいるもう1人の男子、鈴原愛斗がやって来た。





「はよー。」




いつものような感じの挨拶をした愛斗に、龍樹が言う。