片恋の魔女は死ねない

 今なら、まだ大丈夫。

 この場から消えれば、そして永遠に会わなければいいだけの話だ。


 なにも、難しいことではない。
 だって、私の命は永遠に続くのだから。



 私が恋に狂う前に、さっさと消えよう。それが一番だ。誰も傷つけることはない。




「ねえ、英梨。私、先教室行ってるね」
「ああ、ごめん、亜里沙」
「気にしないで。じゃあ、またね」


 そう言い残して、私はその場を離れた。