片恋の魔女は死ねない

 綺麗。


 そのフレーズに私の心臓は反応した。
 どくどくどくどくと、その音しか聞こえない。




 なんなの、これ。やめてよ、やめてよ。
 こんなの、私じゃない。


 体に悪寒が走る。

 でも、その違和感もだんだんと薄れている。
 これが本来の私の姿だと主張するように、今の感覚が私の体に馴染んでいく。



 もう、わけが分からない。
 突然の変化に頭も体も心もついていけない。