片恋の魔女は死ねない

 次の日の朝。私はいつも通り学校へ行った。
 何事もなかったかのように。

 でも、実際昨日起きたことは全て現実だ。
 魔女になったことも、友達の彼氏を好きになったことも。

 はあ、と溜息を吐きながら、下駄箱のところで下履きから上履きに履き替えた。

「あれ、昨日の子だ」

 すると、近くから英梨の彼氏の声がした。
 朝一番に会うとか、ついてない。そう思いつつも、どこか嬉しかった。

「あ」
「おはよう」
「お、おはようございます……」

 どくんっ、と心臓が跳ねる。