私達が向かったのは中庭…だけど、人気の中庭は既に生徒でいっぱい。
設置されているベンチも全て埋まっていて、人一人分の隙間もなかった。
「どうしよう、れー君…」
私は困り果てて、れー君を見つめた。
このままじゃ、お弁当を食べる場所を見つける前にお昼が終わってしまう。
「うーん…」
れー君は少し考えてから、そうだと人差し指を立てた。
「あそこなら誰も来ないよ」
「?あそこ?」
私が首をかしげると、れー君はイタズラっ子のような顔でウィンクをしながら一言…。
「生徒会室」
***
「い、いいのかなぁ…生徒会室で勝手にお昼食べちゃって…」
「大丈夫だよ」
カチャッと生徒会室のドアの鍵が開く。
…何でれー君が生徒会室の鍵を持ってるかというと、それはれー君がこの学園の『生徒会長』だから。
文武両道でしっかり者のれー君は先生達からの信頼も厚い。
だから特別に鍵を持たせてくれている。
いつでもれー君が生徒会のお仕事をできるように。
「麻奈、ここ座って」
れー君が1つのイスをポンポンと叩いて示した。
言われた通りにその席へ座る。
…誰の席か分からないけど、少しだけ座らせてもらいます…。
そう呟きながらおずおずと。
「大丈夫。それ俺の席だから」
コポコポと設置されたポットでティーパックのお茶を作りながられー君が笑った。
…つまりこれ、生徒会長のイス…!?
一瞬で緊張し、座ったまま固まる私。
その様子を見てれー君がクスクスと笑う。
「そんな緊張しなくても」
「き、緊張するよぉ…!」
「それよりお茶も入れたし、お弁当食べよう」
早くしないと昼が終わるよ。
そう言われて慌てて巾着袋を目の前の長机の上においた。
設置されているベンチも全て埋まっていて、人一人分の隙間もなかった。
「どうしよう、れー君…」
私は困り果てて、れー君を見つめた。
このままじゃ、お弁当を食べる場所を見つける前にお昼が終わってしまう。
「うーん…」
れー君は少し考えてから、そうだと人差し指を立てた。
「あそこなら誰も来ないよ」
「?あそこ?」
私が首をかしげると、れー君はイタズラっ子のような顔でウィンクをしながら一言…。
「生徒会室」
***
「い、いいのかなぁ…生徒会室で勝手にお昼食べちゃって…」
「大丈夫だよ」
カチャッと生徒会室のドアの鍵が開く。
…何でれー君が生徒会室の鍵を持ってるかというと、それはれー君がこの学園の『生徒会長』だから。
文武両道でしっかり者のれー君は先生達からの信頼も厚い。
だから特別に鍵を持たせてくれている。
いつでもれー君が生徒会のお仕事をできるように。
「麻奈、ここ座って」
れー君が1つのイスをポンポンと叩いて示した。
言われた通りにその席へ座る。
…誰の席か分からないけど、少しだけ座らせてもらいます…。
そう呟きながらおずおずと。
「大丈夫。それ俺の席だから」
コポコポと設置されたポットでティーパックのお茶を作りながられー君が笑った。
…つまりこれ、生徒会長のイス…!?
一瞬で緊張し、座ったまま固まる私。
その様子を見てれー君がクスクスと笑う。
「そんな緊張しなくても」
「き、緊張するよぉ…!」
「それよりお茶も入れたし、お弁当食べよう」
早くしないと昼が終わるよ。
そう言われて慌てて巾着袋を目の前の長机の上においた。



