ピピピピピピ
カチッ
「ん……また、この夢。」
………壮夏好きだよ。大好き。
「寂しいよ……」
涙が溢れ出てくる。
「学校に遅れちゃう。準備しなきゃ。」
私は涙を拭って、準備を始めた。
「おはよう、春花。」
「おはよう、お母さん。」

「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。気を付けてね〜」
ゆっくりと手を振るお母さん。
なんにも変わらないや。
壮夏が死んで1ヶ月がたった。
私は壮夏が死んで心にぽっかり穴が空いたみたいに、寂しかった。
大好きな人が突然目の前から消えてしまったのだから。