おっさんキューピット

彼が最初に行ったのは亡くなった父を救うことだった。
だが、上手くはいかなかった。
交通事故などなら足止めなどをして、事故が起きた時間にその場に行かせなければいい。
しかし、彼が自分の意思で起こした事故である。
研究所の警備は厳重なため細工をするなどは不可能だった。
心苦しいが怪我をさせて入院させたこともあった。
しかし、彼は怪我が治るとすぐに実験を始め亡くなってしまうのだ。
何度もやり直したが彼の実験を止めることはできなかった。
実際の時間は経過していないが、彼の体内時間は止まらない。
一月ほどの時間やり直し続けた後、彼は諦めた。
これが彼の父が選んだ運命だったんだと納得した。
だったら残された時間でそれ以降の自分を幸せにしようと誓った。