「ちょっと君いいかい?」

「なんだよ!補導時間はもう過ぎてるから捕まんねぇぞ!」

「違くてさ、なんでこんな時間まであんなところにいるの?見た感じ中学生くらいだし、今日は学校ないの?」

「お前には関係ないだろ?学校なんてどうでもいいの、俺なんて認めてくれないんだから」

「まぁまぁ、別に説教に来たわけじゃなくてさ、この子のことを聞きたいんだけど」
差し出された写真には少年が仲が良かった女の子が写っていた。

「……ん?知り合い?何が聞きたいの?」

少年は彼女のことを聞かれたのが意外だったのか、素直に答えた。

「なんだからマックにでも行こうよ。奢るからさ。学校に行く気もないんだろ?」

少年は空腹を覚えていたこともあり、しぶしぶだが男について行った。