「早いお帰りだな」

ベッドの上の男は病室を訪れた男に言った。

「そりゃそうだろ」

「で、結果は?」

「上手く行ったんじゃないの?電話番号は渡せたし…。でも本番はこっからだよな、
今回のはチュートリアルみたいなもんさ」

「ただ、お前が報われることはないってことはもう一度言っておくぞ」

「わかってるって、次行ってくるわ」
男は帽子をより深くかぶり部屋を出て行った。