「よぉ元気か」

「どう見ても元気じゃないだろ」

帽子を深くかぶって病室に訪れた男のツッコミがいがある言葉に
ベッドの上のやつれた男はそう答えた。

「だが、本当にやってくれるのか?」

「あぁ、もちろん。これは自分のためでもあるからな」

「でも、何をどうしたってお前は報われないんだぞ」

「もちろん覚悟の上だよ。でも良く作ったよなこんな物、俺たちは天才だ」
ベッドの上の男は力なく笑うと病室を出て行く男を見送った。