真っ直ぐ前に向かって走っていた足を止める。 少し荒くなった呼吸を必死に落ち着かせようとした。 だってーーー そこに、彼女がいたから。 あの時とおんなじで。 サラサラなストレートヘアを風になびかせて。 一瞬、夢かと思った。うそだろ?って。 自分の頬をつねってみたけど、ただ痛いだけ。 本当に、彼女だった。 あぁ、やっと会えた。 モヤモヤしていた気持ちが一気に消え去って、あの時の胸の高鳴りが蘇る。