あの月が丸くなるまで

「なんか面白い話でも考えておくわ」

「ノンフィクションでお願い」

「ノン……」

 上坂をのぞけば、実は彼氏なんていたことがない。勉強ならともかく、恋愛の偏差値は、おそらくこのクラスじゃ最低レベルだろうなあ、私。



 そんな話をしているうちに、班のみんなが食べ終わってみんなでごちそうさまをする。洗いものは、留美先生のお達しにより上坂の担当だ。

 慣れない手つきで洗い物をしている上坂の後ろを、片付けの終わったらしい青石さんが通りかかった。